信用取引は利用したほうがよいのか?
それとも、利用しないほうがよいのか?
私の考えを先に書いてしまうと、「信用取引は利用したほうがよい」です。
私は短期トレードを始めた頃に、信用取引がやりたくて、大手証券会社から地場証券に資金を移動させました。
大手証券会社で信用取引口座の開設を申し込んだのですが、あっさり断られました。
それで、地場証券に資金を移動させ、信用取引口座を申し込んだところ、あっさり開設できました。
たしか、店頭で営業部長の方と面接をしたと思います。
信用取引口座を開設できたことで、利益が大きく増えました。
「信用取引は利用したほうがよい」という理由は、メリットが多いからです。
デメリットもありますが、それ以上にメリットが大きい。
具体的なメリットは以下の2つです。
①レバレッジを効かせた取引ができる
②信用売り(カラ売り)ができる
これについては入門書や証券会社のサイトなどに書いてある通りです。
そちらを読んでください。
「信用取引は利用しないほうがよい」という意見を持つ人の多くは、利用することでリスクが大きくなる可能性があるからでしょう。
たしかに、リスクは大きくなることがあります。
以下のことに注意しましょう。
①建玉の額は自己資金の2.3倍くらいまでにする
②二階建てはしない
③建玉は同一銘柄だけにしない
④高値圏では大きく買い建てない
⑤大きな建玉で決算を跨がない
⑥踏み上げられそうな銘柄はカラ売りしない
※「建玉」とはポジションのこと
①建玉の額は自己資金の2.3倍くらいまでにする
これが一番大切です。
信用取引では自己資金(委託保証金)の約3.3倍までの取引ができます。
建玉が大きいほど、大きな利益を得られる可能性が高くなります。
だからといって、欲張って信用限度枠いっぱいまで建玉をしないほうがいいでしょう。
限度枠いっぱいまで建玉をすると、株価のわずかな変動でも追証が発生してしまう可能性があるからです。
常に、限度枠に余裕を持たせておく。
建玉の額は自己資金の2.3倍くらいまでにしておきましょう。
そうすれば、株価のわずかな変動で追証が発生することはないはずです。
トレードで大切なのは、「大きく儲けることよりも、大きく損しないこと」です。大きく損しないことのほうを優先しましょう。
②二階建てはしない
二階建てとは現物を買って、その株を担保に同一銘柄を信用取引で買い建てることです。
以前はこれをやる人が多かったのですが、最近は少なくなったようです。
二階建てをすると、株価のわずかな変動でも追証が発生してしまう可能性があります。
「爆益か退場」を賭けて勝負するのならいいですが、それ以外ならやめておきましょう。
③建玉は同一銘柄だけにしない
建玉を同一銘柄だけにしてしまうと、株価のわずかな変動でも追証が発生してしまう可能性があります。
②の「二階建て」ほどではありませんが、リスクが大きいです。
もしやるのであれば、①の「自己資金の2.3倍まで」を守るようにしましょう。
④高値圏では大きく買い建てない
株価が高値圏と思われる状況で大きく買い建ててしまうと、株価が下落したときに大きな含み損が発生してしまう可能性があります。
もちろん、どこが高値圏かということは、後になってみないとわかりません。
高値圏だと思ったところが後になってみると、まだ上昇相場の初動だったということもあります。
しかし、高値圏だと思ったら、買い建てるのは少しにしましょう。
⑤大きな建玉で決算を跨がない
トレーダーさんのSNSやブログを見ていると、大きな建玉で決算を跨いで大損してしまう人を年に数人見かけます。
決算跨ぎで大きく儲けることもありますが、逆に大きく損してしまうこともあります。
ギャンブルとまではいいませんが、やや近いものがあります。
決算を跨ぐ場合は、建玉を減らしておいたほうがいいでしょう。
⑥踏み上げられそうな銘柄はカラ売りしない
新規売り建玉を持つときも注意が必要です。
なるべく、株価が急騰しやすい条件の銘柄は避けましょう。
踏み上げられやすい条件
①出来高の少ない
②時価総額の小さい
③板が薄い
④買い残に対して売り残が極端に多い
⑤逆日歩が高くなっている
⑥証券会社独自の貸株料が高くなっている
先にも述べた通り、信用取引はデメリットに比べてメリットのほうが大きいです。
ただ、リスクが大きくなることもあるので、そのリスクを抑えながら利用することが大切です。
賢く利用して、大きく儲けましょう。
なお、信用取引については、こちらの記事で詳しく解説しています。
信用取引って何? 初心者の方にもわかりやすく解説(執筆:二階堂重人)
これから信用取引を始めようと思っている方は、ぜひ読んでみてください。